#Section 04
これからの目標とメッセージ


今後の目標を教えてください。

私はまず、今任せられている仕事をしっかりと全うできるように仕事を覚えていきたいと思います。先輩から「これはどうしたらいい?」と逆に相談されるような人間になりたいです。
また、これから入ってくる後輩にも、自分たちがそうだったように楽しく仕事ができる環境を作ってあげたいと思います。

自分はあまり器用なほうではないので、一つのことを極めたいという気持ちが強くあります。現在は木の伐倒の仕事をメインで担当させてもらっているので、「井苅に任せれば安心だ」と、誰からも思ってもらえるレベルに達することが、今の目標です。

自分がやるべきことは全部こなしていく。それだけです。
それから、班の中でも上の方のポジションになってきたので、班長を支えられるように頑張っていきたいと思います。

私は班長という名前はもらっていますが、単なる肩書ではなく、後輩たちや班員の皆に、実際に頼りにしてもらえる存在になりたいと思います。そのためにも、もっと自分の技術や知識を磨いて、「藤田さんに任せれば大丈夫だ」「何かあったら相談しよう」と思ってもらえるよう、さらに努力していきたいと思います。

それでは、最上広域森林への就職を検討している方に向けて
メッセージをお願いします。

農林大学校に通っていた時に、先生から言われたことで、すごく印象に残っている言葉があります。「林業という仕事は、水や自然、山を守っているから、日本の国土を守っていることにつながる。そういう大きな仕事をしているのだから、誇りを持って働きなさい」と。その言葉の通り、自分たちに誇りを持って仕事をしたいと思っています。
林業は、危険な仕事であることは間違いないので、ある程度の覚悟は必要ですし、体力も使うので根性も必要です。ただ、最上広域森林組合は、自分が知っているどこの職場よりも確実に明るくて、楽しい職場ですし、休みもしっかりと取れます。すごく働きやすい環境だということは、自信を持っておすすめできます。

私が個人的に感じているのは、林業は縁の下の力持ちという感覚です。一般の人の目に見える成果は少ないかもしれませんが、私たちが仕事をしたことによって、次の世代や何十年後かの山が、頑丈で良い土地になっていきます。自分のおかげでこのような住みやすい環境になっているという自信にもつながっています。
そういう意味で、誇りを持てる仕事だと感じています。目に見えるものだけが仕事ではなく、成果が出るのはずっと先かもしれませんが、将来、たとえば自分の子どもが生まれた時に、「お父さんがここをきれいにしたから、お前たちが元気に暮らしていけるんだよ」と言ってみたいですね。
林業は3K(きつい、汚い、危険)というイメージがあるかもしれませんが、現在は機械化がとても進んでいて、3Kの部分もだいぶ軽減されてきています。それほど不安にならなくていいと思っています。あまりネガティブなイメージは持たず、いいところがたくさんあるので、一度挑戦してみてほしいですね。

林業は木を切るだけではなく、保育や下刈りなどの管理も重要です。そうした地道な仕事にも、もっと力を入れて取り組んでいきたいと思います。
これから林業をやろうと思っている人には、まず一度見学してほしいですね。木を倒した瞬間の振動や重機の音などを近くで体感してもらえれば、これまでのイメージとはまったく違った良さが見えてくるのではないかと思います。現場の人も優しい人がたくさんいるので、まずは一度山に見学に来てください。

山形県は約7割が森林に囲まれており、林業はその森林を守る重要な仕事です。荒れた森林を手入れすることは、水源の保全や災害時の被害の軽減につながる、非常に重要な役割を担っています。
林業に従事している人は、一度職場を辞めた後も、再び別の職場で林業の仕事を続ける人が多いと聞きます。やはり林業には何か特別な魅力があるのだと思います。実際、林業は自然の中で気持ちよく作業ができる職業だと感じています。自然が好きな人、機械を操作してみたいと思う人には、ぜひ一度、実際に体験してほしいですね。


